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  • DVのはなし

DVは
「夫婦喧嘩」ではない

結婚しているか交際中の
パートーナー間で

虐待・暴力のことです。

  • 身体的暴力
    DV相談+への相談割合29.9%
  • 精神的暴力
    DV相談+への相談割合58.0%
  • 社会的暴力
    DV相談+への相談割合6.2%
  • 経済的暴力
    DV相談+への相談割合18.2%
  • 性的暴力
    DV相談+への相談割合6.5%
「令和2年度 DV相談+(プラス)事業における相談支援の分析に係る調査研究事業」より

DVは「ふつう」の「夫婦喧嘩」とは違います。DV関係は「加害者が被害者を支配しコントロールしている」状態です。加害者は様々な方法をつかって、パートナーを奴隷のように虐待し、気力や自己決定を奪っていきます。「話し合い」できない一方的な力関係です。

「別れない」のではなく、
「別れることができない」
というリアル

内閣府が2021年3月に公表した「男女間における暴力に関する調査」によると、暴力があり、別れたいと思ったが別れなかった人は36.4%。その理由は男女とも「子供をひとり親にしたくなかったから」(女性57.9%、男性53.1%)が最も多く、次いで、女性は「養育しながら生活していく自信がなかったから」(48.2%)。「両親がいるのが理想の家庭」という呪縛、シングルマザーが貧困に陥ってしまう現状などを政策が解決できれば、DV被害者が暴力から逃れやすくなるに違いありません。

暴力を受けていても多くの女性たちはDVかどうか確信が持てず、日常的に暴力に晒されることで「逃げることはできない」という無力感(学習された無力)にも陥ってしまうことも知っておいてほしい点です。
学習された無力:マーティン・セリグマンが提唱した概念。努力を重ねても望む結果が得られない経験が続くと「何をしても無駄だ」と認知するようになり、不快な状態を脱する努力を諦めてしまうことを指す。コントロール不可能な体験によって学習性無力感は大きな影響を受けるとされている。

さまざまある暴力

以下のような暴力が2人の間で起きています。でも、家のドアを閉めた後、
密室で起こることなので外からは分かりません。
身体的暴力とそれ以外の暴力で、被害者に与えるダメージに変わりはなく、
むしろ後者の方が大きいといわれています。

  • 身体的暴力

    殴る、蹴る、壁にものをぶつける/首を絞める/髪をひっぱる/物をなげる

    事例
    外からはわからない理由で突然怒り出す。同窓会に出たいと言ったら必要ないといい、態度が悪いと激昂し首を絞められた。
  • 精神的暴力(モラル・ハラスメントととも)

    ひどい言葉で罵倒する/車から突然降ろす/怒鳴る/無視する/説教する

    事例
    生活費として渡される2,000円の使い道を毎晩正座させられて、レシートを並べて説明させられる。夫が納得しないと夜中でも長時間にわたり大声で説教を続ける。
  • 経済的暴力

    借金をさせる/高いプレゼントを要求する/生活費を渡さない/収入や貯金がいくらあるか教えない

    事例
    夫に借金を作らせられ、アダルトチャットを強要され、お金は全部夫に取りあげられた。
  • 性的暴力

    避妊に協力しない/無理やりなセックスをする/妊娠しているのに大切にしない/売春的行為をさせる

    事例
    夫から性行為を求められて断ってはいけないと思い込んでいた。断れば暴力を振るわれる。暴力を振るった後、SEXすると優しくなる。夫の機嫌を収める為にSEXに応じる。
  • 社会的暴力

    人付き合いを制限する/交友関係を監視する/自分の予定に合わせるように強要する/GPSアプリを入れて監視/スマホ履歴チェック/電話、メールの返信が遅いと怒る/携帯の履歴を消す/携帯のメールアドレスや電話番号を消させる/外出させない

    事例
    彼には、外に仕事に行くことも許されず、一人で買い物も行けない。彼は在宅の仕事なので、いつも見張られている。異性の友人はもちろん、同性の友人にも連絡ができない。自分の家族に電話する時にも聞かれている。体調不良で受診しても彼が外で待っている

殴られないとDVと認められない

社会の多くの人が、DVは「殴る、蹴る」といった身体への暴力だと思っています。
それしか情報がないからです。
行政機関でさえ、DVで相談しても「あざがないから」と被害者を保護せず、
支援を受けられなかったという事例もあります。
こうした状況を変えていかなければなりません。

  • 怒鳴られたり、脅されたりします
  • 毎日「バカ」と言われて、
    反省文を書かされたりしています
  • ときどきしか殴られないので、
    DVじゃないですよね?

それ全部DVです

DVの相談窓口には「これってDVですか?」と確認を求めるような電話やチャットがたくさん入ってきます。当事者も「自分の受けていることはDVだ」と気付いていないことが多いのです。パートナー間で起きる精神的、性的暴力は深刻な人権侵害である、と社会も当事者も認識することが求められています。

相談しなかった理由

1位 相談するほどのことではないと思ったから 18.2%
2位 自分にも悪いところがあると思ったから 32.6%

夫婦間では暴力に当たらない
(場合があるを含む)と思うもの

大声でどなる 46.5%
他の異性との会話を許さない 39.2%

内閣府 「男女間における暴力に関する調査(2020年度)」より

世界のDV対策の現状

日本はDV対策で世界から大きく遅れをとっています。

  • 世界の基準は「イスタンブール条約」

    欧州評議会の「女性に対する暴力及びドメスティック・バイオレンスの防止、根絶に関する条約(イスタンブール条約)」(2014年発効)。同条約では、精神的DVも含めDVを犯罪とするか、少なくとも罰を与えることを国家に求めています。また「暴力の被害を受けたすべての女性と子どもには専門的な支援サービスを受ける権利がある」とされ、「専門的で、即時的、短期的及び長期的な支援サービスを実施し、すべての地域に女性シェルターを設置するなど」の支援対策を求めています。

  • ILO「暴力及びハラスメント条約」(第190号)2019年

    加盟国には暴力・ハラスメントを「一切許容しない環境の醸成」を促進する責任があるとされました。家庭内暴力が仕事の世界に影響を及ぼすおそれがあることに着目し、事業主等にもDV被害者支援に取り組むことを求めています。

  • SDGs(持続可能な開発目標)ターゲット5

    SDGs(持続可能な開発目標)の17のゴールは近年広く社会に知られるところになりました。DVはターゲット5「ジェンダーの平等の達成」に含まれています。国連は、「ジェンダーの平等の達成とすべての女性と女児のエンパワーメントは、すべてのSDGsを達成するために不可欠の手段であると認められている」としています。持続可能な社会の前提は「すべての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別と暴力の排除」です。

DV防止
法改正に
向けて

2001年にDV防止法が成立してから20年経ちましたが、今も日本では結婚している女性の4人に1人がDV被害を受け、コロナ禍でさらにDV被害は顕在化、深刻化しています。2020年、全国の配偶者暴力相談支援センターへのDV相談は約12万件あり、警察への相談は約8万件に上りました。また、交際相手からの暴力は命の危険を感じるほど深刻なものが多いですが、同居していない交際相手からの暴力はDV防止法の対象外です

DV対策を充実させるため、現在、内閣府の「女性に対する暴力専門調査会」でDV防止法の改正案が議論されています。
現状を踏まえ、私たちが求める法改正のポイントは以下の通りです

  1. 1
    精神的DV、性的DVなど身体的DV以外も保護命令の対象にすること
  2. 2
    同居していない交際相手からのDV(デートDV)もDV法の対象にすること
  3. 3
    DV対策基本方針、都道府県・市町村計画に、
    被害者の自立支援の施策を明記すること

さらにDVのない社会の実現に向けては、DV罪を創設するとともに加害者に更生プログラムの受講を義務付け、DV予防教育の実施義務化を実現することが望まれます。

Information

Change.org

「殴る蹴るだけがDVじゃない
DV防止法を改正して被害者の保護を拡充してください!」
DV防止法改正を求める署名活動を始めました。
ぜひご協力ください。

https://www.change.org/NoMoreDVProject

2020年にDV防止法に基づき、被害者を保護するために裁判所が出した保護命令は、過去最低の1,465件でした。身体的暴力のごくごく限られたケースでしか保護命令が認められていないからです。また、同居していないパートナー間の暴力は法の対象にもなっていません。一方、諸外国ではこのような限定はなく、イギリスでは虐待禁止命令が年間26,332件、緊急保護命令は4,878件出ており、台湾では保護命令は41,685件出されています。DV防止法を改正し、日本でも保護命令の対象を広げることが必要です。また、No More DV PROJECTでは、広くDVの実態を伝えるため、あなたの体験を募集しています。下記募集フォームからお寄せください。

NO MORE DV PROJECT―あなたの体験を教えてください

(注:お寄せいただいた体験は、ご本人の同意なしにメディアなどに公表することはありません。ただ、匿名性を保った上で、政策決定に携わる議員に提出したいと考えております。ご了承ください)

相談窓口など

DV相談ナビ #8008(はれれば) DV相談プラス 0120-279-889(つなぐ・はやく)

全国の相談機関一覧

https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/index.html

精神的DVについてよくわかる動画

モラハラあるある

https://youtu.be/hhn1G-_RyBQ

No More DV PROJECTとは

No More DV PROJECTは、様々な団体や個人が広く、緩やかにつながりあって、各々いろいろなやり方で行動し、発信して「日本のDV対策を変えなければいけない」という世論の高まりを、もっともっと大きなものにしていくことを呼びかけるキャンペーンです。

すべての被害者が必要な支援を受けることができ、加害者には責任を正しく負わせ、暴力根絶のためのあらゆる取り組みが進められる社会を目指します。